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悲しいけど、空気は勝手に抜けていくんです・・・(´・ω・`)

2016年 3月 14日 月曜日 カテゴリー : ,

寒い時期は自転車に乗らなかったけど、そろそろ・・・。
と、お考えの方はパンクリスクを抱えたまま乗ってしまう可能性もあります。
本格的に乗車される前に読んでみてください(^^)
 
 
 

エア漏れ事例あれこれ

まずパンクと聞いて最初に頭に浮かぶのは「異物刺さり」ですよね。
おそらく自転車に乗る大半の方が思い浮かべるパンクの原因だと思います。
これはその名の通り、鋭利な異物がタイヤに刺さりチューブまで貫通する事でエアが漏れてパンクします。ガラス片や鉄くず、あと植物の棘なんかも刺さったりします。(本当です)
これはいくら注意していても、ある程度「運」にも左右されます。
なので、回避方法は「なるべく綺麗な路面を走行する」くらいしかありません・・・。
それから、走行後は極力「タイヤに異物が刺さっていないか確認する」ことです。これってすごく重要なことで、コレを怠っているとパンクのリスクを高めることにもなります。
もし異物が刺さっていたら必ず除去してください。そのままにしておくことでその異物がどんどん深く刺さっていき、最終的に必ずパンクを招きます。
また、その異物が大きくタイヤにも大きな穴や切れ目が入ってしまっていたら、できるだけ早めにタイヤ交換をすることをお勧めします。

で、ここから先の原因を知らない方、結構いると思われます。
私の経験上・・・といいますか、自転車屋さんの大半が認識している原因があります。

それは「空気圧不足状態での乗車」です。
ダントツ一位の原因です。断言出来ます。
(当店では7~8割方のお客様のパンクの原因がこれです。)
 
 
 

パンク修理じゃ済まないことも

まず、空気圧不足に陥る基本的な原因から説明しましょう。
自転車のチューブに使われているゴムは合成ゴムで「強度と空気の保持力」を高められています。
しかし、ゴムはその分子構造上の理由から空気を完璧には密封出来ないんです。
空気の分子はゴムの分子構造の隙間よりも小さいのでその隙間から極々僅かずつですが、表面を透過して外へと逃げていってしまいます。特にロードバイクなどの高圧を必要とするタイヤを履いている場合は、空気が逃げていく速度がとても早いです。

まず、これが「空気圧不足に陥る最大の原因」です。
特にママチャリにお乗りの方は「空気を一度入れたら何ヶ月も補充せずに乗っちゃう」といった方が多いのですが、こういった乗り方をしてしまうと間違いなく空気圧不足に陥ります。

この状態で乗車することで「タイヤの変形量(潰れ)」が大きくなります。すると、路面から跳ね返ってくる「衝撃」や「車体+人間の重量」を支えきれなくなってしまいます。
と言うことは、路面の窪みや段差の乗り越え時にその衝撃をカバーできず、タイヤが勢い良く潰れてしまいます。
すると、リムと段差(接地)部分にタイヤとチューブが勢い良く挟まれてしまい、「ばちーん!」とチューブが切れてしまうんです。
タイヤはある程度の厚みがありますので簡単に切れてしまうことは無いのですが、その中に入っているチューブは薄いゴムの膜ですから、いとも簡単に切れてパンクしてしまいます。
これを「リム打ちパンク」と言います。
比較的タイヤの細い自転車、特にロードバイクやクロスバイクで起こりやすいパンクの原因ですね。もちろんMTBだってママチャリだって起こりますよ。

「リム打ちパンク」に関しては場合によっては勢い良く一気に空気が抜けることもあります。
坂道を勢い良く下っていたりすると、場合によってはタイヤがホイールから外れて制御不能に陥り大転倒などに繋がることも・・・((((;゚Д゚))))
穴の空き方はその程度によってまちまちですが、大抵は「刃物で切ったような穴」の形になるためパンク修理では対応できない場合が多く「チューブ交換」になることが多いです。痛い出費ですね(´;ω;`)

また、空気圧不足によりタイヤのサイド部分が大きく潰れてしまうことで、チューブが「タイヤ内面との摩擦」により徐々に削られていきます。これはある程度の距離を走らなければすぐに症状が現れません。
zoom
上の画像はかなりの長い期間を空気圧不足のまま走り続けた結果です。
見るも無残な状態です。
何がダメなのか解らないなんて人は居ませんよね?(笑)

ここまでボロボロになってしまうと、その傷が原因で何も刺さらなくても勝手に穴が空いてしまいます。
また、下の方には「折り目」が付いているのがわかると思います。
この折り目もまた空気圧不足が産んだ結果で、折り目に沿って穴が空く(切れる)事があります。
言わずもがなですが、ここまで酷い状態だとパンク修理なんて無意味です。問答無用で「チューブ交換」となりますね。またしても痛い出費です。
 
 
 

実はタイヤにも悪影響なんです

冒頭で「タイヤの変形量(潰れ)が大きくなる」と書きましたが、実はこの変形量が大きくなることでタイヤのサイド部分がストレスを受け続けてヒビ割れの原因につながります。
このヒビ割れがひどくなるとタイヤの強度が大きく損なわれます。場合によってはそこから破れてしまったり、トレッド(接地面のゴム)が剥がれてしまったり・・・
ステアリング操作にも大きな悪影響が出たりもします。
唯一路面に接している重要な部品がそんなことになってしまっては、安全に乗車できるわけがありませんよね・・・。
その度合によってはタイヤ交換する必要があります。またまた痛い出費ですね・・・(´;ω;`)

パンクの原因は他にもあるのですが、代表的な原因は上記させていただいた感じですね。
 
 
 

ちゃんと空気を入れているのによくパンクするという方は・・・

そもそも「根本的に空気圧が足りていない」場合もあります。
スポーツバイクは大抵の場合メーター付きのポンプなどを使いきっちりと必要な空気圧を保持することが出来ますが、ルック車やママチャリなどによく使われている「英式バルブ」の場合は感覚でしか把握できません。
なので空気を入れる人によって、空気圧がマチマチになってしまいがち。
無料開放されている「コンプレッサー式」の空気入れも、シッカリと入るように設定されていないことだってあります。
自分ではどのくらい入れるのが適正なのかわからないって方は、お店に出向いてお店の人に「シッカリと」空気を補充してもらってください。お店によっては有料になる場合もありますが、これが一番確実で安心ですよ。
 
 
 

空気補充のタイミングは?

本当は車種問わず「乗車前」にその都度やってもらうのがベストです。
高圧を必要とするロードバイクやクロスバイクは空気の逃げが早い傾向にあるので、毎回乗車前に空気圧の確認をして、減っていれば補充してください。
次にママチャリなどの一般自転車ですが、タイヤ・チューブの品質、太さ、乗車頻度などにもよりますが、最低でもひと月に1回は補充してあげてください。月初か月末に必ず補充するって感じでいいと思います。
何ヶ月も乗った後に「あれ?空気が減ってるかも・・・」と気づいた時は遅いと思ってください。
その時はすでにパンクリスクを抱えてしまってる可能性がありますよ。

これからどんどん気温も上がってきて、自転車日和が増えてくると思います。
せっかくの気持ちいいサイクリングをパンクで台無しにしないためにも、定期的に空気の補充をしてあげてくださいね~。