西宮市の自転車店 Rush Eyeです。各種自転車の販売・修理承っております。
ようやく気温の高い日が増えてきていよいよ自転車の本格的なシーズンが到来しそうですね。
そんな最高なシーズンを安全快適に走っていただくために読んでおいて欲しい事を書いてみます。
パンク修理のつもりで来店したのに他の部品も劣化や消耗が激しく、パンク修理だけでは済まない状態だった・・・。
こんな事になったことがある人、多いんじゃないでしょうか?
こういった状態になる方の自転車は大抵の場合「乗りっぱなし」「ノーメンテナンス」である確率がほぼ100%であるといえます。
ノーメンテナンスで一生乗り続けられる自転車は今のところ地球上には存在しません。少なくとも私は見たことも聞いたこともありません・・・。
自転車はその車種にかかわらず、必ずメンテナンスや調整をしてやらなければどんどん消耗・劣化していきます。
当然、消耗・劣化した部品は新しい物に交換してあげる必要があります。
しかし、そういった部品があるにも関わらずノーメンテナンスの状態でひたすら乗り続けてしまい、どんどん不具合箇所を増やしちゃう方が本当に後を絶たないのです。
ある程度の劣化が進んだ時点で、大抵は一番弱っていた部品が最初に悲鳴を上げます。乗っている本人はその悲鳴を上げた部品だけを交換・修理すればいいと思うわけですが、他の部品にもそれまで蓄積させてきた劣化・消耗がそこで一気に見つかり、蓋を開けてみると結構いいパーツが買えちゃうくらいの費用が必要だった・・・
なんてことにも繋がります。
完全にダメに成ってしまった部品のみ修理交換したところで中途半端な状態でお返しすることになります。
また、その部品と関連性のある部品も一緒に修理しないと正規の状態に組戻せなかったり、安全に乗車いしてただけない場合もあるんですよね。
当店では依頼内容以外の場所に危険な状態がみつかった場合は必ず内容をお伝えさせていただき、ご理解を頂いた上で作業に入らせていただいています。
お客様の判断によっては修理自体をお断りせざるを得ない場合もございます。
実際にあったお話です。
パンク修理で持込されたお客様、よく見るとタイヤはバースト寸前、ブレーキワイヤーは切れ、更にブレーキ本体も大きく変形していたためそれらも同時に修理する必要があるとお伝えした所、「パンク修理すれば走れるんだからそれでいい!早くやれ!」と仰られました。
その方はパンク修理さえすればまた走らせる事が出来ると思いご来店されたのでしょう。
もちろん、「なぜタイヤとブレーキも同時に修理する必要があるか」の説明をさせていただきましたが、ご理解いただけなかったため修理依頼をお断りさせていただきました。
お引き取りいただきましたので、もちろん利益はゼロですよ。
良識のある方ならすぐにご理解頂けると思います。
確かに修理箇所が増えることで費用が嵩むのは事実です。しかし、危険な状態で乗車する方法を選ぶのはあまりにも責任感がなさすぎると思うのです。
ましてやそんな状態を容認して走れるようにしてしまうお店があるとしたら、かなりの無責任っぷりですよね。
もしそんな状態で乗車して、本来回避できるはずの事故を回避できずに誰かを巻き込んで死亡させてしまったら・・・。
もしくは全くその逆、あなた自身はもちろんのこと、ご家族や大切な人がそんな目に遭っても「仕方ないよね」なんて言えますか?
当店では新車購入時は自転車のお渡し時に必ず「定期点検の必要性」の説明をさせていただいております。
各メーカーさんもアナウンスしているのですが、信じられないことに「定期点検」の必要性の説明もせずに自転車だけ売って「あとは好きに乗ってくれ」という販売をしている自転車店がたくさんあるようです。
現に自転車のお渡し時、お客様から「こんな説明を聞いたのは初めて」とか「以前購入したお店はこんな説明してくれなかった」とか結構な割合で耳にします。
いい加減な売り方をしている販売店が如何に多いかってことですね。
では、この「定期点検」とは一体何のためにしていただく必要があるのか。
定期点検を受けていただくことで、自転車の健康状態を把握しやすくなります。
この健康状態を定期的にチェックしておくことで、不具合の出ている箇所の有無や消耗部品の交換時期をある程度計算することが出来ます。
事前に交換時期やそれに掛かる費用がある程度把握できるので「臨時出費」に繋がりにくく、お財布にも優しいですよね。それに加えて自転車の状態も極力新車に近い状態を長く保つことにもなります。
当店の場合は自店販売車に限り、「定期点検項目に準ずる内容の調整・整備」に関しましては基本無料にてお受けいたしております。
他店購入車に関しましては有料(¥2,000+税~)にて点検作業させていただいております。
※部品交換及び点検項目外の作業が必要な場合は別途費用が掛かります。
自転車の購入後、一度も点検をされたことがないという方は大きなトラブルに遭う前に最低限の点検はしてもらうようにしましょう。
思っている以上に不具合箇所が見つかるかもしれませんよ。