西宮市の自転車店 Rush Eyeです。各種自転車の販売・修理承っております。
はい、皆さん注目してください。私の自転車です(笑)
下の画像は目視するだけでヘタった部分がわかるんですが、どこかわかりますか?
わかりますか?
わかりませんか?
画像だと見た目が微妙っちゃ微妙なんですが、分かる人はすぐに分かったと思います。
正解は「チェーンのたるみ」です。
上記画像はギア選択を「フロントインナー・リアトップ」いわゆるインナートップに入れている状態です。
この状態はチェーンに掛かるテンションが一番ゆるくなる状態です。
よく見るとチェーンが「たる~ん・・・」としてるのがわかりませんか?
別角度から観るとよ~くわかりますよ。
では、なんでこんな状態になるのか。
チェーンテンションが一番低くなるギア選択というのも絡んでますが、
チェーンは金属で出来ていますよね。結構頑丈です。
でも、走行を重ねれば重ねるほど必ずヘタリが出てきて「伸び」という現象が起こります。
この「伸び」という現象が起こるとギア板への「掛かり」が悪くなり、変速動作や駆動効率が悪くなります。最悪は掛かりのタイミングが狂ってジャムを起こして変速機の破損、最悪はチェーン破断なんてことにも繋がります。
よく「チェーンが伸びる」という表現を耳にしますが、実際はゴムのようにビョ~ンと伸びてるのではなく、金属同士の摩擦により摺動部(主にコマの内側)が徐々に痩せてきてガタが大きくなり、結果伸びたような状態になるって感じですね。
痩せの進行速度は乗り方や日頃のメンテナンス(洗浄・注油)などで変わってくるのですが、遅かれ早かれ避けて通ることの出来ない現象です。
特に登りを好んで走られる方や重いギアでトルクを掛けてグイグイ回す人はチェーンに掛かる負担が大きいので、消耗速度は早いと思っていただいていいですね。
この伸びを把握していないとコマ間のピッチが狂ってしまうので、気付かずに走行を続けるとギア板も削られて行き、被害が拡大してしまいます。
そうなってしまうとチェーンのみならず、ギア板も一緒に交換する必要が出てくるので費用が嵩んでしまいますよ?
そうならないためにチェーンの伸び率は定期的にチェックしておく必要があります。そんなチェックにお勧めなのが「チェーンチェッカー」と呼ばれるツールです。
こちらはGPからリリースされている「チェーンチェッカー」です。
【SC-139G チェーンチェッカー】という商品で¥1,600(税別)の商品なのですが、これがナカナカ使えるんですよね(^^)各社から色んなタイプのチェッカーが出ていますが、私はこれが一番使いやすいと思います。
使い方は非常にシンプルで画像のようにチェーンにあてがいダイヤルをクルッと回すだけ。
これだけで「伸び率」が把握できるんです。しかもアナログ的に。
画像だと伸び率「0.75%」直前ですね。これは使用限度ギリギリで「今すぐ交換してね」ってレベルです。
目安としては「0.50%」を超えた時点で交換しておくほうがギア板への悪影響に対して効果的です。
今回は引っ張りすぎましたね・・・反省^^;
チェーンのチェックをするタイミングですが、メンテナンスのたびに見てやるのがベストでしょう。
距離で把握したい場合は使用されるチェーンオイルの種類にもよりますが、200~300km置きくらいに見ておけば重症化する確率は低いでしょう(^^)
先述しましたが、走り方やメンテナンス頻度・使用するオイルのタイプでその寿命は大きく変わってくるのですがチェーンの寿命は大まかですが3000~4000km程度と言われています。
で、可能であれば伸び率「0.50%」を超えたら上記した距離に達していなくとも交換するのが望ましいでしょう。引っ張っても「0.50~0.75%」ならまだ乗れないことはないですが極力早めに交換を。
レッドゾーンに入ったら問答無用で交換と思ってください。
根本的にピッチが狂っている状態ですので、間違っても「コマ詰め」なんてセコい技は使わないでくださいね^^;
以下はチェーン交換前と交換後の画像です。
↑交換前伸び率「約0.70%」レッドゾーン直前・・・
↑交換後伸び率「0.25%」以下
※新品でも微量の隙間があるため伸び率は「0」にはなりません。
並べるとその差が一目瞭然ですね(^^)!
見た目だけでなく、踏み込んだ時の反応や踏み心地、変速の動作も明らかに変わりますよ。
冒頭に記しました「インナートップ」の状態で、チェーンにたるみが出ちゃっている人は既に交換時期が来ているかもしれません。
一度ショップにて点検してもらうことをオススメします。